一生自分の歯で健康を
歯並びが悪くなるのは遺伝?
歯並びは遺伝で決まる?歯並びが悪くなるのは環境?と様々に言われています。
最近では口呼吸や口が開いていると、歯並びが悪くなり、咬み合わせも悪くなることが分かってきています。呼吸(気道の確保)は子供の成長期の発育に大きく関わり、その後の顎顔面咽頭領域の構造を決定します。
歯は本来、顎や周りの軟組織(舌や唇、頬など)が正しく成長すればきれいに並ぶようになってます。良い咬み合わせとは、一本一本の歯が垂直に植立し、歯と歯が点と点で接触しているのが理想的です。また、上下の歯並びが横から見て半歯分ずれていることが、咬頭(山)と窩(谷)が正しく咬み合うために必要です。
- 良い咬み合わせ
- 悪い咬み合わせ
しかしこれが1歯分、あるいはそれ以上ずれている方が多くなっています(乱ぐい歯、出歯、受け口、深いかみ合わせなど)。そのため、上下の歯がうまく咬み合わない状態でかみしめているうちに歯が咬耗(咬んですり減る)したり、ヒビが入ったり、歯の表面(エナメル質)が剥がれやすくなります。
さらに歯にかかる負担バランスが崩れ、歯を支える骨にまで影響する(骨がなくなる)こともあります。
正しく発育出来なかった顎顔面咽頭領域の構造が長時間に渡るにつれて、虫歯や歯槽膿漏になっていることが根本的な問題です。口を開けていると口の中が乾燥し、細菌が増殖して不衛生になります。さらに歯磨きを怠ることで虫歯菌や歯周病菌が活発になり、病気を悪化させてしまいます。
最近の研究では狭くなった気道(上気道)を広げることで、口呼吸から本来の口をむすび鼻呼吸に正しく改善する、バイオブロック療法とRAMPA(ランパ)療法があります。この2つの療法は歯のみならず、感染症・ぜんそく・アレルギーなどの呼吸器からくる病気にも有効だと分かってきました。